晴耕雨筆

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【イベント】ルール違反には気を付けよう!スタンダードで起こりやすそうな問題、実際どうなる?

 

GP静岡に向けて、ヘッドジャッジの方のインタビューが公式に載りましたね。

 

中でも、スタンダードにおいて気を付けるべき様々なことが書かれており、とても興味深いものになっていました。

 

しかし、「注意してください」と言われるだけじゃ注意しにくいもの。

 

そこで当記事では各状況が、

・どんな時に発生しやすいのか

・問題が起きたらどうなる可能性があるのか

を考えてみました。

 

 

①《夜帷の死霊/Nightveil Specter》について

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青単信心や黒単信心で大活躍中のこのカード。

対戦相手のカードを奪う効果が、「カードを持っていかれる」問題を引き起こしやすいようです。

 

発生しやすいのは、ゲーム終了時にカードを全部畳んでしまう時でしょうか。

夜帷の下に置いていたり、パーマネントとして出していると気付きにくいかもしれません。

 

特に、土地を貼った時は気を付けてくださいね。

スリーブが似ていると更に紛れる可能性も……

 

さて、これによって引き起こされそうな違反は、

「イベント上の誤り ― デッキ/リストの問題」

ではないでしょうか。

 

すなわち、相手のデッキの中に自分のカードが紛れたまま次のマッチに行ってしまった場合ですね。

これ、結構面倒ですよ。

 

デッキ枚数が適切で無い、もしくはデッキリストの内容と一致していない場合、「ゲームの敗北」を受ける可能性があります。

うわあ勿体無い。

 

グランプリのように広い会場だと、前の対戦相手を探すのも大変です。

なので、マッチ終了時には必ず確認しておきましょう。

「自分のデッキは、完璧な状態でデッキケースへ!」

 

ただ、ホントにそういう事態になってしまった場合はどうすれば?

もちろん、ジャッジを呼びましょう。

 

最初の手札を引く前にデッキの問題に気付き、即座にジャッジを呼べば、懲罰が格下げされる可能性もあります。

「ゲームの敗北」が一つ格下げされると「警告」ですかね。

 

「バレなきゃいいや」と思ってそのまま進めると、大事な試合を落としてしまうかもしれません。

というか、大抵バレます。

正直にジャッジに言った方がいいですね。

 

なお、《夜帷の死霊》でカードを追放する効果の誘発自体を忘れるのも良くありません。

その場合は「ゲーム上の誤り ─ 誘発忘れ」で「警告」ということになります。

追放は強制ですからね!

 

 

②《冒涜の悪魔/Desecration Demon》について

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コイツも誘発型能力を持ってます。

「各戦闘の開始時に~」なので、戦闘開始ステップに誘発しますね。

 

これはコントローラーが確実に宣言する必要があります。

攻撃クリーチャー指定より前なので、「アタックしてもいいですか?」と聞くより前に処理しなければいけません。

 

もしそう言ってしまったら「ゲーム上の誤り ─ 誘発忘れ」となってしまう可能性もあります。

「戦闘(ステップ)入ります」と明確に宣言し、その後誘発したことを伝えると確実でしょう。

 

さて、この誘発忘れですが、重い懲罰があるわけではありません。

「警告」ですね。

 

ただし、警告はDCI懲罰データベースに記録されますし、

その日に同じ分類の警告を3回以上受けると「ゲームの敗北」に格上げされる可能性もあります。

 

誘発型能力は忘れやすいですが、盤面を良く見て、ちゃんと宣言したいですね。

カードゲームはコミュニケーションですよ!

 

なお、誘発忘れに関しては対戦相手の指摘義務はありません。

他の違反を指摘しなかったら「ゲーム上の誤り ─ 違反の見逃し」になりますがね。

 

 

③《ニクスの祭殿、ニクソス/Nykthos, Shrine to Nyx》について

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マナ能力とそうじゃない起動型能力についても勘違いしやすいところ。

ニクソスの起動に対応して対戦相手のパーマネントを除去し、生成するマナの量を減らすことは「できません」

 

CR 605.3bに「起動型マナ能力はスタックに積まれないので、対象にならず、打ち消されず、対応されることもない。そして、起動の直後に解決される。」とあります。

よって割り込むタイミングは生まれません。

 

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ここで注意すべきポイントは《歓楽者ゼナゴス/Xenagos, the Reveler》の+1能力はマナ能力では無いということ。

CR 605.1aによって忠誠度能力はマナ能力にはなり得ません。

よってスタックにも乗ります!クリーチャーを減らそう!

 

ちなみにこの事をお互いに気付かずに進めた場合、「ゲーム上の誤り ─ その他一般のゲームルール抵触行為」で「警告」になる可能性もあるのでご注意を。

 

 

④《群れネズミ/Pack Rat》のコピートークンについて

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普通、トークンはマナ・コストを持たないため、信心のタネにはなりません。

しかし、《群れネズミ/Pack Rat》の起動型能力によって出てくるコピートークンは、オリジナルと同じ「1B」というマナ・コストを持っています。

 

トークンであろうと《クローン/Clone》であろうと、マナ・コストはコピー可能な値なので、オリジナルと同じマナ・コストを持った状態で出てきます。

当然、信心のカウントにも数えることになります。

 

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現環境で言えば《前駆ミミック/Progenitor Mimic》も同様ですね。

前駆ミミック/Progenitor Mimic》自身もトークンも、コピーしたクリーチャーと同じマナ・コストを持ちます。

マナ・コストを持たないただのトークンをコピーした場合は持ちませんが……

 

もしコピートークンを数えるのを忘れ、《アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel》でドレインする点数を間違えた場合は?

「ゲーム上の誤り ─ その他一般のゲームルール抵触行為」で「警告」ってところですかね?

 

 

マジックは複雑だからこそ面白いゲームなのですが、違反で台無しになってしまうのは悲しいこと。

「きちんと確認し、コミュニケーションを取り、紳士的であるように」イベントを楽しみましょー。

 

ただ、私は認定ジャッジでもなんでもないし、上記の色々はマジック違反処置指針見た私感なので、実際の裁定とは違うかもしれませんん。

何かあればジャッジ。これが大事ですね。