【オリジナルカード】2色土地をデザインする
今週末発売のM14には"『第4版』以来では初めて、基本セットにマナを調整する土地のサイクルが収録され"ていません。
これはショックランドと門により、2色土地が大量にあるためで、M14には代わりに浸食する荒原/Encroaching Wastesや変わり谷/Mutavaultなどのマナ以外の使い道がある土地が収録されています。
M15で同じようにM10ランドが再録されないかどうかは分かりませんが、少なくとも『テーロス』で2色土地が収録されることは決まっています。
この土地は2色土地のサイクルで、"ショックランドとM10ランドの組み合わせと同じレベルでの簡単さとカードパワーを提供することは"無いものだそうです。
つまり、イニストラードのように、テーロスにM10ランドの亜種が収録されることもなさそうですね。
(前に噂されていたフェッチ再録も無いかな)
これらを踏まえて新しい2色土地を考え、テーロスではどんなものが出てくるかを予想してみました。
◇予知された土地たち
新しい2色を考える前に、昔のカードで「サイクルになっていないけどなりそうなもの」から考えていきましょう。
何を言っているのか?
例えば、雨雲の迷路/Nimbus Mazeです。
Nimbus Maze / 雨雲の迷路
土地
(T):あなたのマナ・プールに(1)を加える。
(T):あなたのマナ・プールに(白)を加える。この能力は、あなたが島(Island)をコントロールしている場合にのみ起動できる。
(T):あなたのマナ・プールに(青)を加える。この能力は、あなたが平地(Plains)をコントロールしている場合にのみ起動できる。
これは未来予知に収録されたタイムシフトの友好色土地の一つです。
未来予知は「マジックというゲームの未来を見通す」というテーマがあり、実際にこの友好色土地の中で偶像の石塚/Graven Cairnsはハイブリッドランドとなってシャドウムーアで再録されました。
(形としては未来予知では「逆再録」、つまり未来のカードを再録)
ということは、未来予知の土地がテーロスに入る可能性もゼロじゃない!
……のですが、この雨雲の迷路/Nimbus MazeはぶっちゃけM10ランドの亜種。
上記のとおり、これが出てくることはないでしょう。
では、他の未来予知の友好色土地サイクルを見てみましょう。
涙の川/River of Tearsです。
River of Tears / 涙の川
土地
(T):あなたのマナ・プールに(青)を加える。あなたがこのターンに土地をプレイしている場合、代わりにあなたのマナ・プールに(黒)を加える。
テキストは簡素ですが、若干使いにくいカードですね。
この涙の川/River of Tearsは黒よりも青が出しやすくなっており、特に土地のプレイができない相手ターンは青しか出すことができません。
(プレイしている場合~なのでフェッチとかで戦場に出しても黒は出せません)
なので2色土地としての信頼性は低いはずなのですが、当時は瞬速持ちが多い青黒フェアリーが存在したため、かなり使われていたそうです。
ただしこれを5色サイクルにするとなると微妙ではないでしょうか。
相手ターンに青を出せない白青土地なんていらない気がします。
涙の川/River of Tears自体もアーコス/Arkhosという次元にある川らしいので、テーロスでは出ないでしょうね。
次は燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows。
ちょっと前のモダンでも使われていたので、ご存知の方も多いのでは。
Grove of the Burnwillows / 燃え柳の木立ち
土地
(T):あなたのマナ・プールに(1)を加える。
(T):あなたのマナ・プールに(赤)か(緑)を加える。各対戦相手は1点のライフを得る。
これは罰する火/Punishing Fireとのコンボが有名ですね。
罰する火/Punishing Fireがモダンで禁止される前は、かなり猛威を振るっていました。
デザインとしては逆ペインランド。
自分にダメージを与えるペインランドは、自分のライフが0になる前に相手のライフを0にするような、速攻性のあるデッキと相性が良かったのですが、これは反対に相手のライフがいくつでも削り切るコンボやコントロールデッキと相性が良いです。
もしテーロスが遅い環境を推奨するのであれば再録もあり得ますが、どうなんでしょうね。
個人的には絵が綺麗なので再録して欲しいですが。(この未来予知サイクルは絵が好評)
最後は地平線の梢/Horizon Canopyです。
Horizon Canopy / 地平線の梢
土地
(T),1点のライフを支払う:あなたのマナ・プールに(緑)か(白)を加える。
(1),(T),地平線の梢を生け贄に捧げる:カードを1枚引く。
これもパイルリー/Pyruleaという次元のものなので、テーロスで再録はされないでしょう。
ですがデザインとしてはかなりいいと思います。
アンタップインしてすぐに使え、さらにドローに変換できる2色土地。
色々なカードとシナジーを形成する、器用なカードです。
◇オリジナルは難しい
ここからはオリジナルの2色土地を考えていきます。
まずは逆M10ランドから。
Holy Island / 聖なる孤島
土地
聖なる孤島は、あなたが平地(Plains)か島(Island)をコントロールしている場合、タップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(白)か(青)を加える。
強くね?
ショックランドとの相性は悪いですが、他の特殊土地とは相性が良いです。
序盤の方がデメリットが薄いため、傷跡ランドのようにビートダウンの多色化に貢献できるでしょう。
次はミシュラランドを。
2色ミシュラランドはワールドウェイクで作られましたが、対抗色はほとんどありません。
(黒緑は安息の無い墓、スヴォグトース/Svogthos, the Restless Tombが)
そこで考えてみました。どん。
Carnage Sanctuary / 殺戮の聖域
土地
殺戮の聖域はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(白)か(黒)を加える。
(2)(白)(黒):ターン終了時まで、殺戮の聖域は接死と絆魂を持つ白であり黒である2/6のエレメンタル(Elemental)・クリーチャーになる。それは土地でもある。
Boiling Falls / 沸き立つ滝
土地
沸き立つ滝はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(青)か(赤)を加える。
(3)(青)(赤):ターン終了時まで、沸き立つ滝は飛行と「このクリーチャーが攻撃するたび、あなたはカードを1枚引いてもよい。そうした場合、カードを1枚捨てる。」を持つ青であり赤である3/3のエレメンタル(Elemental)・クリーチャーになる。それは土地でもある。
Drudge Catacomb / 蠢く地下墓地
土地
蠢く地下墓地はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(黒)か(緑)を加える。
(3)(黒)(緑):ターン終了時まで、蠢く地下墓地は「蠢く地下墓地を生け贄に捧げる:各クリーチャーの上に-1/-1カウンターを1個置く。」を持つ黒であり緑である3/4のエレメンタル(Elemental)・クリーチャーになる。それは土地でもある。
Rage Ground / 激憤の大地
土地
激憤の大地はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(赤)か(白)を加える。
(4)(赤)(白):ターン終了時まで、激憤の大地は先制攻撃と破壊不能を持つ赤であり白である4/4のエレメンタル(Elemental)・クリーチャーになる。それは土地でもある。
Cryoweald / 氷結森林
土地
氷結森林はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(緑)か(青)を加える。
(1)(緑)(青):ターン終了時まで、氷結森林は「氷結森林がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーは自分の次のアンタップ・ステップを飛ばす。」を持つ緑であり青である3/2のエレメンタル(Elemental)・クリーチャーになる。それは土地でもある。
うーん、イマイチ。
やはり対抗色のカードは作るのが難しいですね。
ミシュラランドは基本的にコントロールとの相性がいいので、強いものが出れば環境の鈍足化には一役買うかもしれません。
続いては伝説の2色土地サイクルを。
マローがMaking Magicで「伝説の土地はもう作らねーよ(´Д⊂」って言ってたけど、伝説性のルールも変わったので、あり得なくは無いかな。
テーロスは伝説がテーマのブロックとの噂もあることだし!
伝説の土地サイクルは割と多いんだけど、2色はまだ無かったり。
以下、友好色サイクルです。
Serene Sea / 穏やかな海
伝説の土地
穏やかな海はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(白)か(青)を加える。
(T):このターン、あなたに与えられるすべての戦闘ダメージを軽減する。穏やかな海はあなたの次のアンタップ・ステップにアンタップしない。
Covered Cave / 隠された洞窟
伝説の土地
隠された洞窟はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(青)か(黒)を加える。
あなたがコントロールするクリーチャーがプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、あなたのライブラリーの一番上のカードを見る。あなたはそのカードを裏向きで追放してもよい。
あなたは隠された洞窟によって追放されたカードを見てもよい。
あなたがコントロールするクリーチャーが1体死亡するたび、隠された洞窟で追放されたカードを1枚オーナーの手札に戻す。
Crumbling Crater / 崩れゆく火口
伝説の土地
崩れゆく火口はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(黒)か(赤)を加える。
(T),カードを1枚捨てる:クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで-2/-2の修整を受ける。それのコントローラーは2点のライフを失う。
Burning Backwoods / 燃え立つ辺境林
伝説の土地
燃え立つ辺境林はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(赤)か(緑)を加える。
各終了ステップの開始時に、このターンに対戦相手1人が2点以上のライフを失っていた場合、あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とする。それの上に+1/+1カウンターを1個置く。
Wild Warren / 荒野の巣穴
伝説の土地
荒野の巣穴はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(緑)か(白)を加える。
あなたのアップキープの開始時に、飛行を持つ白の1/1の鳥(Bird)クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
なんか全体的に奇妙なデザインになってしまった……
やっぱり難しいもんですね。
流石にこの中に正解は無いでしょうが、テーロスの土地も楽しみですね!